JAD ファイル

JAD ファイルの記述方法の簡単な説明と、MIDP1.0 で定められている必須属性、 EZアプリ(Java[TM]) Phase3.0 で定められているオプション属性について説明します。

MIPD 1.0 で定義されている JAD ファイルの必須属性の一覧を 表 1 に示します。

表1. 必須属性一覧
属性内容
MIDlet-Name アプリケーション名
MIDlet-Vendor アプリケーション提供者
MIDlet-Version バージョン
MIDlet-Jar-URL JARファイル名
MIDlet-Jar-Size JARファイルサイズ
MIDlet-<n> アプリケーション番号
MicroEdition-Profile Profile
MicroEdition-Configuration Configuration

MIDP 1.0 または EZアプリ(Java[TM])Phase3で定義されている JAD ファイルのオプション属性の一覧を 表 2 に示します。

表2. オプション属性一覧
属性内容
MIDlet-Data-Size レコードストア使用量
MIDlet-X-Storage-Size 拡張ストレージ使用量
MIDlet-X-Copyright 著作権保護
MIDlet-X-AutoLaunch 自動起動設定条件
MIDlet-X-AllowURL-<n> URL


JAD ファイルの概要

JAD(Java Application Descriptor)ファイルは、 KJX ファイルの一部として JAR(Java Archive)ファイルと共に構成され、 アプリケーションの内容、ふるまいなどをテキスト表現で記載しているものです。

JAD ファイルに記述する属性には、必ず記述しなければいけない必須属性と、 Java アプリケーションの動作に応じて記述するかしないかを選択できるオプション属性の 2 種類があります。

JAD ファイルの書式

属性は属性名と値から構成され、属性によっては値を複数記述できるものもあります。1 属性 は 1 行に記述します。書式を表 3 に示します。

表 3.JAD ファイルの属性の書式
値を 1 つだけ持つ属性の書式属性名:
値を複数持つ属性の書式属性名: ,

以下の点に注意してください。

必須属性

MIPD 1.0 で定義されている JAD ファイルの必須属性を以下に示します。

MIDlet-Name: アプリケーション名

アプリケーション名を記述してください。文字コードはASCIIおよびシフトJISを使用してください。3バイト以上24バイト以内で記述してください。

MIDlet-Vendor: アプリケーションの提供者

アプリケーションの提供者を記述してください。文字コードはASCIIおよびシフトJISを使用してください。3バイト以上24バイト以内で記述してください。

MIDlet-Version: アプリケーションのバージョン情報

アプリケーションのバージョン情報を記述してください。文字コードはASCIIを使用してください。3バイト以上5バイト以内で「X.X」フォーマットで記述してください。

MIDlet-Jar-URL: JARファイル名

アプリケーションをパッケージしたJARファイル名を記述してください。文字コードはASCIIを使用してください。5バイト以上24バイト以内で記述してください。

MIDlet-Jar-Size: JAR のファイルサイズ(単位バイト)

JARファイルのファイルサイズを記述してください。KJXファイルのサイズではないことに注意すること。文字コードはASCIIを使用してください。0 〜 99999 で記述してください。

MIDlet-<n>: No,タイトル,アイコンファイル名,起動クラス名

JARファイル内に複数のMIDletをパッケージした場合、MIDlet毎のNo、MIDletのタイトル、アイコンファイル名(PNG形式)、起動クラス名(MIDlet class 名)を記述してください。文字コードはASCIIおよびシフトJISを使用してください。
例) MIDlet-1: アプリン,aplin.png,aplin

MicroEdition-Profile: Profile

アプリケーションが動作可能なProfileを記述してください。文字コードはASCIIを使用してください。

Profile値意味
MIDP-1.0MIDP1.0対応
KDDIP-1.0Phase1対応
KDDIP-2.0Phase2対応
KDDIP-2.5Phase2.5対応
KDDIP-3.0Phase3対応

プロファイル値は今後 MIDP、KDDI Profile のバージョンアップに伴い、追加される可能性があります。

MicroEdition-Configuration: Configuration

アプリケーションが動作可能な Configuration を記述してください。文字コードはASCIIを使用してください。

Configuration値意味
CLDC-1.0CLDC1.0対応

Configuration 値は今後 CDCLのバージョンアップに伴い、追加される可能性があります。

オプション属性

MIDP 1.0 または KDDI Profile Phase3.0 で定義されている JAD ファイルのオプション属性を以下に示します。MIDlet-Data-Size 属性は MIDP 1.0 で定義されています。それ以外のオプション属性は KDDI Profile Phase3.0 で定義されています。

MIDlet-Data-Size: レコードストア使用量(単位はバイト)

アプリケーションがレコ−ドストアを使用する場合、その使用量を 0 〜 10240(単位はバイト)の範囲で記述してください。

レコードストアに関する詳細については、 MIPD の javax.microedition.rms.RecordStore クラスの説明を参照してください。

MIDlet-X-Storage-Size: 拡張ストレージ使用量(単位はバイト)

アプリケーションが拡張ストレージを使用する場合、その使用量を 0 〜204800(単位はバイト)の範囲で記述してください。

拡張ストレージについての詳細は、 拡張ストレージアクセスを参照してください。

MIDlet-X-Copyright: ON

アプリケーションを著作権保護する必要がある場合に記述してください。 この項目が記述されていると、KJXファイルに対する著作権フラグとして利用されます。 この項目が記述されていない場合、著作権保護の必要なしと解釈されます。

MIDlet-X-AutoLaunch: 自動起動設定条件

EZアプリ指定起動機能を利用するアプリケーションの自動起動設定条件を記述してください。 自動起動設定条件の値には以下の書式で起動時刻と、必要に応じて曜日を指定してください。曜日の指定が無い場合は、毎日起動することになります。

例)MIDlet-X-AutoLaunch: 1300 (毎日13時00分に起動する)
例)MIDlet-X-AutoLaunch: 1200WKE (土、日曜日の12時00分に起動)
例)MIDlet-X-AutoLaunch: 0700WKD,0900WKE (月〜金は7時00分、土日は9時00分に起動)

自動起動条件は、アプリケーションごとに最大5件まで指定することができます。

MIDlet-X-AllowURL-<n>: URL

JavaアプリケーションからHTTP通信機能を利用する場合に、HTTP通信時に接続を許可するURLを記述してください。この項目が記述されていない場合、このJavaアプリケーションからはHTTP通信が利用できません。また、ここで指定されたURL以外のホストとのHTTP通信は利用できません。URLは3つまで指定できます。63バイト以内で記述してください。

URL は以下の書式で記述してください。

詳細は HTTP接続における制限事項 を参照してください。


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